回転杭(つばさ杭®)とは

Summary

はじめに

近年、建設工事において、環境対策・コスト低減・耐震性等が課題としてクローズアップされています。これらの課題を解決すべく、JFEスチールでは先端翼付き回転貫入鋼管杭「つばさ杭®」を開発し、1999年に実用化いたしました。

その後、施工時の環境への負荷が少ないことが評価され、多分野にわたりご採用頂いております。

つばさ杭®には、先端に開口部を設けた「開端タイプ」と先端部が完全に閉塞されている「閉端タイプ」の2タイプがあり、それぞれの特長を活かしたご利用が可能となっており、どちらのタイプも押し込み・引き抜きの公的認証を取得しております。

回転杭写真

特徴

つばさ杭®は、鋼管杭の先端に翼を取り付けた構造であり、様々な特徴を有しております。

01.大きな支持力

先端翼の面積を利用して大きな鉛直支持力が得られ、杭本数や杭寸法のコストダウンに繋がります。様々な地盤条件にも対応しています。

回転杭写真回転杭写真

02.環境にやさしい

地盤土砂の掘削を伴わないため産業廃棄物の発生や地下水の汚染がありません。 低騒音・低振動で都心部や市街地でも施工可能です。

回転杭写真回転杭写真

03.幅広い適用範囲・様々な現場条件で施工が可能

道路・鉄道・建築様々な分野で小中~大径まで幅広く評価を取得しております。また構造物近接での施工や斜杭施工等、現場条件に応じた施工が可能です。

低空頭・狭隘地での施工

低空頭・狭隘地での施工

近接施工

近接施工

斜杭施工

斜杭施工

全周回転機施工

全周回転機施工

建築分野 増し杭

建築分野 増し杭

軌道内施工、機械式継手

軌道内施工、機械式継手

杭径の各種適用範囲
開端タイプ
つばさ杭 開端タイプ
開端タイプの表開端タイプの表
閉端タイプ
つばさ杭 閉端タイプ
閉端タイプの表閉端タイプの表

用途

つばさ杭が使用される分野は、主に道路分野、鉄道分野、建築分野に分類されます。

案件事例写真
案件事例アイコン

鉄道

鉄道駅舎の仮受け杭

建物用途・種別インフラ(土木)

年代2014年

地域兵庫県西宮市

支持層種別砂礫

杭種・工法

杭仕様:

SKK490, φ400×t9/10,
先端翼, SM490, φ600×t30mm,
ハイメカネジ併用

杭長:

L=8.4m~9.5m

杭本数:

40本

施工面積:

軌道幅

工期:

約6ヶ月(夜間施工)

施工社名:

ジオダイナミック

施工機械:

CHR機

ポイント:

駅舎軌条部での施工条件(狭隘・空頭制限)に対して、小型
機械を使用。夜間施工のため、短時間施工のニーズに対して、
機械式継手を採用することで溶接作業時間をなくし、終電か
ら始発までの間に1本の杭を施工する事を可能にした。

案件事例写真
案件事例アイコン

道路

高速道路の擁壁基礎杭

建物用途・種別インフラ(土木)

年代2020年

地域京都府畷喜郡

支持層種別砂礫・砂

杭種・工法

杭仕様:

SKK490, φ1000×t19/14,
先端翼, SM490, φ1500×t45mm,
現場溶接継手

杭長:

L=12.0m、17.0m

杭本数:

40本
(内、斜杭:3本)

施工面積:

広い

工期:

2ヶ月

施工社名:

ジオダイナミック

施工機械:

RT200H

ポイント:

近接する構造物のため基礎の形状を小さくするニーズに対し、擁壁の基礎杭のうち、土圧を受ける側に斜杭(10°)を採用し、小さい基礎の形状でも安定性を確保することを可能にした。

案件事例写真
案件事例アイコン

建築

増設するエレベータの基礎杭

建物用途・種別建築基礎

年代2017年

地域東京都足立区

支持層種別砂礫

杭種・工法

杭仕様:

SKK490, φ500×t9/12,
先端翼, SM490A, φ875×t40mm

杭長:

L=29.0m

杭本数:

4

施工面積:

約80m2

工期:

5日間

施工社名:

千代田工営

施工機械:

DHJ-25-5SP

ポイント:

既存RC5階建てアパートのエレベータ増設工事。
狭小地・近接施工で施工が可能なつばさ杭が採用された。

製品情報

製品の標準寸法、設計概要についてはカタログをご確認ください